まなびリスの部屋

主に読んだ本について語ります。

「愛着スタイル」

(Chat GPT 使用)

参考:「働く人のための精神医学」岡田尊司

 

皆さんは「愛着スタイル」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

「愛着スタイル」とは、その人の、人となりを形作る土台となるものです。主に幼少期の経験や受け継いだ遺伝子に基づいて形成され、後の人生での人間関係や行動に大きな影響を与えます。

 

以下に愛着スタイルの重要な点を説明します。

  1. 幼少期の経験と遺伝子に基づいて形成される
    愛着スタイルは、幼少期の親子関係など保護者との関係に影響を受けます。例えば、信頼できる保護者から積極的なケアを受けた子どもたちは、安心感や信頼感を持ち、安定した愛着スタイルを形成する傾向があります。また、遺伝子要因も4分の1程度関与しているとされています。
  2. 人間関係に影響を与える
    愛着スタイルは、後の人生での人間関係に影響を与えます。例えば、安定した愛着スタイルを持つ人は、信頼できる人間関係を築くことができ、不安定な愛着スタイルを持つ人は、人間関係で不安定さや疑心暗鬼を感じることがあります。
  3. 自己認識に影響を与える
    愛着スタイルは、自己認識にも影響を与えます。例えば、自分自身を価値ある人間として見ない不安定な愛着スタイルを持つ人は、自己肯定感が低くなることがあります。
  4. 変化することが可能
    愛着スタイルは、幼少期に形成されますが、後の人生で変化することがあります。例えば、自己啓発心理療法を通じて、不安定な愛着スタイルを安定したものに変えることができます。

愛着スタイルは、人間関係や自己認識に大きな影響を与えるため、理解して対処することが重要です。

 

では、次に愛着スタイルの種類について見ていきましょう。

  1. 安定型愛着スタイル
    自己肯定感が高く、人間関係において信頼性が高い人たちが持つタイプです。幼少期に、親などの保護者から愛情的なケアを受け、自己肯定感が育まれたため、他者との信頼性が高い人間関係を築くことができます。他者依存せず、自立していますが、困ったときは周りに助けを求めることができます。ストレスに対処する能力が高く、悪い状況にあっても前向きな気持ちを保つ傾向があります。
  2. 不安型愛着スタイル
    人間関係に対する不安や疑心暗鬼を感じやすく、自己肯定感が低い人たちが持つタイプです。幼少期に、親などの保護者から不安定なケアを受けたため、他者との信頼性が低く、相手の顔色を見て、それに気持ちや行動が左右される傾向があります。自分で決断できず、他者に頼り過ぎてしまう一方、相手の至らない点や欠点には厳しく、頼っている人を責めたり攻撃しやすい傾向にあります。
  3. 回避型愛着スタイル
    人間関係を避けたがる傾向があります。人から相談されたりするのは鬱陶しく感じ、距離感の近い関係は苦手で、仕事や自分の関心のある趣味などに生きがいを見出すことが多いです。感情表現が苦手で自分の健康状態についても無関心なところがあります。
  4. 未解決型愛着スタイル
    幼少期にトラウマや虐待を受け、まだ克服されていない愛着の傷が残っている人たちが持つタイプです。トラウマが蘇ってきたり、そのことについて話そうとすると、冷静ではいられなくなり、感情に押し流されそうになることがあります。

 

愛着スタイルはいくつか重なっていることがあります。

不安型+未解決型 → 情緒や対人関係がいっそう不安定になりやすい。

回避型+未解決型 →  意識的であれ無意識的であれ、問題に関して考えないことで身を守っている。

安定型の人は、トラウマがあっても前向きにとらえ、受け入れ、乗り越えている。

 

 

ここで気になってくるのが、安定型になる・させる方法です。

前述の通り、愛着スタイルは変えることが可能です。

以下に安定型にさせる方法を3つ紹介します。

  1. スキンシップなどで安心感を与えよう
    スキンシップは愛着形成を促すとともに、安心感を高めます。
  2. リアクションを返そう
    本人のアクションに対してリアクションを返すことを応答性と言います。本人が助けや関心を求めてきたら、それに返すのが基本です。求めていないのに与え過ぎても主体性を奪ってしまうので、加減に注意する必要があります。
  3. 共感しよう
    本人の気持ちを言葉にしたり、本人が求めているものを相手の視点で考える、そうした関わりが愛着を安定させるだけでなく、心を育てていくことにも繋がります。

次は、安定型になる方法です。

  1. 安定型の思考や行動を真似しよう
    不安定な愛着スタイルの人でも、安定型と一緒にいることで、だんだんと自分も安定型に変わっていくことがあります。認知行動療法などを行なったり、書籍から安定型の思考を学ぶこともできます。身近にいる、安定型だと思える人に考え方を聞いてみるのも良いでしょう。
  2. 安全基地を作ろう
    安全基地とは、何かあったときに助けを求めることができる存在のことです。安全基地があると、困ったときはそこに頼れるという安心感が後ろ盾となり、知的探究や対人関係にも積極的になれます。逆に安全基地がうまく機能していないと、いざという時に梯子を外されるのではないかと疑心暗鬼になったり、辛い時に踏ん張る気力が湧かなくなったりします。
    いざという時に相談できたり、子供のように甘えられる存在を持てればいいですが、たとえ現実に会って話ができなくても、ある人の顔を思い浮かべたり、言葉を思い出すことで気持ちが落ち着く場合もあります。

 

「働く人のための精神医学」岡田尊司著 のおすすめポイント

・気になるところ、自分に当てはまるところだけ読みやすい(全部読まなくていい。つまみ読みがしやすい。)

・職場で出くわす困った人の原理、対処法までわかる。